* いいわけ


深い闇色をした空に、手が届きそうなほどの満天の星空
月に降り立ったのは二度目、そして最後
全てを終わらせる為に降り立った・・・んだけど


「降りろって言ったの、まだ怒ってんのかよ。」

ぷいっと俺から視線をそらす
巨人を止めてからくらいか、いや船から下りろって言ったくらいか??
なんか、ご機嫌斜めのようで

「そんなの、もう済んだ話でしょ・・・。」

声をかけても愛想のカケラもない返事ばっか返しては、俺に背中を見せ付けてくる
まぁ心当たりがないのなら、あちら様の問題なんだろうて、と

「ったく、ガキだなー・・・俺みたいな立派な大人をちったぁ見習えよな。」

不用意な発言をした、と思ったときには既に手遅れ


いつもと違う冷ややかな視線を感じてから、一閃
頬に乾いた音がした



「大人だから・・・自分はどうなってもいいって思ったの!!??」

ちゃんと言われなくてもわかった
巨人の中で立ちはだかった、四天王との戦いのことだろう
故郷を両親を奪った男を前にして、斬りかかろうとした瞬間の話だ


「あたしが、あの炎をなんとかしてなかったら・・・エッジ、死んでたかもしれないんだよ!!??」

赤いマントから放たれる炎を、アイツが幻獣の力で守ってくれなかったら
今頃確実にここにはいなかっただろう
アイツの声は続く


「あの時・・・死んでも刺し違えるとか、そんなこと思ったんでしょ!!??」


男だったらここはキメねぇと駄目だろ・・・とかそういうんじゃなくって
例え俺が死んだとしても、あの野郎だけは絶対にこの手で・・・っていうような心情

「ああ・・・そうだな・・・」

言い訳なんて何一つない、俺は俺に嘘はつけない




「しんでもいい、なんて・・・だめ・・・」

しゃくりあげながら、小さく、でもはっきりと届く
見上げてくる瞳には、確かな光があって

「やくそく、して」

その声のひとつひとつが、心の奥の柔らかいとこに触れてくる



「する・・・わかってる」

これから赴く死地のことを考えれば、気休めにもならない約束だっただろう
俺を見上げる顔は涙でくしゃくしゃだった

でも嘘じゃないんだと、細い肩から小さな体を強く抱き寄せる
邪な気持ちと比べるって考えの余地もないくらい、シンプルな感情で



「ぜんぜん、わかってないよ・・・」

重心から俺に体を預けてくる、コイツの泣き顔が綺麗だとか
空気読んでないようなことを思ってる
シャツをつかまれて体が引っ張られる感覚が、馬鹿に心地良い





「ちゃんと、わかってるって言ってるだろ。」


涙まじりの瞳に滲んだ俺が、俺に近づいてくる
その目に迷いなんてものは、もう無かった



リディアには嘘のつけない若でいて欲しいなぁ。
ルビカンテからエッジを守る為に、
リディアの召喚したシヴァが超頑張るとか絵になるなーって思う。

対四天王のルビカンテ戦でも、冷静でいれなくて我が身を省みない感じでいて欲しいです。(ぉ
それについてリディアがなじるとこが、書けたので満足。