ぼんやりと光を通すカーテンの色を見て、なんとなく朝が近いことを知る。
体の節々がやけに痛むのは、大人の自分を寝かせるには物足りないソファーの大きさだからだろう。
まだ歳のせいと言うには早いと、思いを巡らせることが若さの衰えをわせている事実だろうか。
そんなとるに足らないことは、気づかないふりをしてやり過ごすことにした。
(また今頃ソファーで寝てしまっているのだろう・・・。)
不意に、成り行きで共に暮らしている彼女のことを考えた。
何度も気にすることはないと言い聞かせたが、
「おかえりなさいって、先生に言いたいだけなんです。」
それからは研究室から朝に帰宅する時はいつも、彼女はソファーに身を委ねてしまっている。
(そう考えてみれば、一緒だな…。)
違う場所にいながら、お互いにソファーでうたた寝している。
息をつくように笑うと、天井を見上げる形でソファーに身を沈めた。
また大きく息をついたのは、馬鹿なことを考える
自分に対しての苦笑に、他ならない。
雑念を払うかのように、寝具と呼ぶには不似合いなシーツを勢いよく胸元まで引っ張ると、
家にいる彼女と同じように、そのまま眠りへと身を委ねた。